先日、お世話になった方と会食する機会をいただきました。
ヘリコプターのパイロットをされておられます。
ドクターヘリに搭乗する回数も群を抜いて多い方かと思います。
一番の思い出は、到着直前にやむなく引き返したことです。
とある離島から要請が入りました。
天候的にも大丈夫との判断が下され出発しましたが
島に近づくとヘリポートがすっぽりと霧に包まれています。
ヘリポートにはすでに患者様を乗せた救急車が到着済みでした。
無線のやり取り、その口調、表現から推察して
操縦の腕前、経験からは恐らく着陸できたと私は思っています。
計器飛行にすればなお、可能だったと思います。
ただ、リスクはゼロではなかった。
ドクターヘリは目視での操縦が義務付けられています。
計器飛行での活動はルール違反となります。
目視での着陸にリスクを伴う状況下であるとはいえ、
重篤な患者様を乗せた救急車を目の前にして引き返すことは
私たちも悔しかったけれど
パイロットとしても相当に悔しい思いをされたと思います。
しかし、そのような判断をされる方の操縦だからこそ
私たちは安心して搭乗して救命活動が出来たのでした。
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